漫画感想『アクタージュ act-age』scene44

感想という特性上『アクタージュ act-age』のネタバレを含みます。

一口大に切ったアップルパイをお皿に盛り付け、お好みでドライネタバレやホイップクリーム、バニラアイスを添えます。当店ではコーヒーと一緒に楽しむのがおススメです。

3話続けてのアキラ回ですよ、奥さん。いいよ、ウルトラ仮面さん好きよ。

先週のラストは、必死の立ち回りをみせるアキラに、無情にもカムパネルラのハートブレイクショットが突き刺り、立ち尽くすシーンであった。Good-bye エイジダテ‼︎

先週のアキラは、芝居における異物として描かれていた節がある。また、形だけの芝居になっていると評されていたあたり、リハでは求める芝居ができていたことをうかがわせる。誰も何も言わなかったけど、アキラを認め始めていたのかもしれない。

にもかかわらず、アキラは芝居に背を向けようとすらした。裏切りかけたアキラに投げかけられるアドリブ。続きが楽しみで仕方がない1週間てあった。色々あってそれどころじゃなかったけど。

期待を解放する箇条書き感想。

泥臭いタイプのキャラクターって好きなのよね。アキラはそのタイプではないとおもっていたんですがね。

舞台後、大黒天に移籍する可能性をひっそりと考えていたけど、その心配はなさそうですかね？個人的にスターズを抜ける可能性が3.14%くらいあると考えている。

景は考えて演じることができるタイプではない。恐らく、本能的に察知して出てきたセリフだと私は思っている。

先週、初舞台に戸惑うアキラは、逃げの一手を選択しようとした。それをインターセプトする景のアドリブ。え、これを本能で？ 野生動物かな？

そういえば、今までの景の演技シーンって、第三者視点からが基本なのよね。本能での演技に思考がついて来ないのかなと、思ったり。

アドリブに対するアキラの心情は単純明快。

怖い

決まった台詞がない。演技に対して綿密な計画を立てるアキラにとって、未知の領域。怯えててかわいい。

即興劇自体は流石に経験していると思う。先週を読んだ限り、技術を先行させてきたのだろう。即興劇では演じ方は学べないですからね。

アキラの描いた構想は崩れた。せめて、台詞を元のものにしようと試みる。

しかし、さらに紡がれる景のアドリブ。役になるその演技は、カムパネルラの心。

アキラの目の前にいるのは、思い悩む1人の少年。

少年の心には、中途半端な言葉は届かない。アキラは自分の言葉を答えるために立ち上がる。

え、何？ それ、本能的な動きなの？

何もわからない。何が正しいのか、何が間違っているのか。そういうことが本当に何もわからない。

それを正しいと思ったからこそ、身体が動いてしまったのだろう。

千世子ちゃんの時にも見たね。スターズの呪縛を薙ぎ払う、夜凪景のアドリブ。

アドリブって言うより、本能で動いてしっちゃかめっちゃかにしているとも見れる。実力のある役者じゃなきゃ、ついていけないんじゃないですかね？

書いてから思ったけど、これじゃアキラ100%じゃん。

アドリブを乗り越え、台本に戻ったアキラの演技は、従来のものとはかけ離れていた。演じるための演技ではなく、人間性を持った演技。今までのアキラを否定する演技。

亀は、巌氏の言葉を思い出す。アキラをダセェ役者と評する恩師の言葉。

アキラは他人を慮るばかりに、自分を知らないと。直前で、アキラはカムパネルラに対して自分を吐き出している。

吐き出し、次の台詞に移るあの一瞬の間に、アキラは何を考えたんだろう。直前でカムパネルラの悩みを、アキラは何が正しいかなんて答えがないと、思考している。自分の中の正しさを捨てたんですかね？

わからぬ。

とりあえず、今までが無駄だったかと言えばそうではないと思う。これから、アキラがこっちの演技にシフトするなら、ここに技術がなるわけですよ。アキラの得意分野が見つかったと言うところですかね？

本音を言えば、巌氏の指導の中で開眼してほしかった。巌氏の普通とは違う30日の間に呪縛を緩めたんですかね。

アキラの今後が楽しみです！

光と闇が合わさり最強に見える。

アキラが今後、脇役を演じる事を選ぶとして、スターズは許してくれるのかな？これまで主演ばかりやっていた役者が脇役主体にシフトしたら色々と勘ぐるわよね。スターズのアキラはどうなってしまうのでしょうね。

今週はいい話だったので、テンションが上がった。反面、今後のアキラ回は存在するのかなと不安に思ったり。さてはて。